Q7 農業生産法人の4要件 農業生産法人を設立するには、一定の要件があると聞きますが、それは何ですか?

農業生産法人は農協法の適用を受けます

1 法人形態要件
農業生産法人の法人形態は、①株式会社(株式譲渡制限会社(公開会社でない)に限る)、②合名会社、③合資会社、④合同会社、⑤農事組合法人のいずれかです。

①株式会社(株式譲渡制限会社(公開 会社でない)に限る)
②合名会社
③合資会社
④合同会社
⑤農事組合法人

2 事業要件
農業生産法人の事業の要件は、「主たる事業が農業と関連事業(法人の農業と関連する農産物の加工販売等)であること」です。
農業と関連事業が売上高の過半であれば、その他の事業を行うことができます。

3 構成員要件
農業生産法人の構成員(会社法人では「社員」又は「株主」、農事組合法人では「組合員」)となれるのは、その法人に対して
①農地の権利を提供している者(農地を売ったり貸したりした人)、②常時従事者(原則として年間150日以上従事)、③農地を現物出資した農地保有合理化法人、④地方公共団体、農協、農協連合会、⑤産直契約を結んでいる消費者や農作業の委託者、品種登録を受けた種苗の生産ライセンスの供与契約を結ぶなど特定の技術を提供する企業、など一定の範囲内で法人の行う事業と継続的取引関係にある個人・法人です。
このうち、⑤の構成員については、会社法人の場合、法人の経営が農業関係者以外の者に支配されるおそれのないよう、その社員の数又は議決権の合計は全体の4分の1(有限会社及び株式会社にあっては、⑤の構成員一人につき保有できる議決権も10分の1)以下に制限されています。一方、農事組合法人の場合、継続的取引関係者についての議決権による制限はありません。
なお、平成15年の農業経営基盤強化促進法の改正により、農業経営改善計画の認定を受けた農業生産法人(認定農業者)については、特例として認定期間(5年)に限り、関連事業者等が行う出資について議決権制限が緩和(農業内部の場合は基本的に制限なし。農外からの出資については2分の1未満)されました。
計画認定に当たっては、出資を受ける農業生産法人の経営基盤の安定を確保するため、出資者の経営状況、出資の内容等のチェックを受ける必要があります。

4 業務執行役員(経営責任者)要件
農業生産法人の役員の要件は、①農業生産法人の業務執行役員の過半の人が法人の農業や関連事業に常時従事する構成員であること。②①に該当する役員の過半が省令で定める日数(年間60日等)以上農作業に従事することとされています。なお、従事日数には特例があります。

※注意:農事組合法人の場合、農業協同組合法によって事業内容、組合員(構成員)の資格等が定められており、地方公共団体が構成員になれないことなど農協法の規則を受けることになります。

要件適合性の確保のための措置 農業生産法人の要件は農地の権利を取得した後も満たさ要れていることが必要です。要件を満たさなくなれば、最終的に農地が国に買収されることとなります。農業生産法人が農地の権利を取得した後も要件に適合していることを確保するため、次のような措置が設けられています。
農業委員会への報告 農業生産法人は、毎事業年度の終了後3ヶ月以内に、事業の状況等を農業委員会に報告しなければなりません。この毎年の報告をせず、または虚偽の報告をした場合には30万円以下の過料が課せられます。
農業委員会の勧告及びあっせん 農業委員会は、農業生産法人が要件を満たさなくなるおそれがあると認められるときは、法人に対し、必要な措置をとるべきことを勧告できます。この場合、法人から農地の所有権の譲渡しをしたい旨の申し出があった時は、農業委員会はあっせんに努めることとされています。

 

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