Q38 法人化に係る初期の経費の会計処理について、教えてください。

1 繰延資産会社を設立するまでに支出した経費(税法上は創業費、商法では創立費)や設立後開 業までに至る経費(開業費)は、商法及び税法上で「繰延資産」として計上し、一定の 期間で償却できます。

(1) 創業費
創業費の範囲については次のとおりです。
① 発起人に支払う報酬
② 設立登記のために支出する登録免許税
③ その他法人の設立のために支出する費用で、当該法人の負担に帰すべき費用
創業費の会計処理は、設立第1期事業年度で全額費用として処理できますが、これを繰延資産として貸借対照表の資産の部に計上しすることもできます。その場合、商法では、会社設立後5年内に毎決算期において均等額以上の償却を要するとされています。
(2) 開業費
開業費とは、会社設立後営業を開始するまでの間に支出する開業準備のための費用をいいます。
開業費の範囲は、税法と商法で一部異なり、税法上繰延資産に計上できる範囲は、
「法人の設立後営業を開始するまでの間に開業準備のために特別に支出する費用」とあることから、開業準備のために特別に支出した広告宣伝費、接待費、調査費等に限られており、そのほかの経常的に発生する費用は発生した日の属する事業年度の損金とします。ただし、設立から開業までの期間のけじめを明らかにしておく必要があります。
なお、開業費のうちに事業関係者に対する接待、供応、慰安、贈答等の支出があるときは、損金不算入額の計算の対象となる交際費等に含める必要があるので所得計算上注意を要します。
※ 参考資料「会社税務マニュアルシリーズ設立解散」(ぎょうせい)

2 創業費の会計処理
創業費(繰延資産)は、会社を設立するまでに支出することとなりますから、設立発 起人または代表者が一旦「立替金(資産勘定科目)」として経費支出しておきます。

(例1)公証人役場における認証手数料5万円支出
代表者Aの会計  (借)立替金 5万円 (貸)現金 5万円

法人設立後、法人は、設立発起人または代表者が立替払いしていた経費を支払います。

(例2)法人Bが立替金5万円を代表者Aに支払
法人Bの会計  (借)創業費  5万円 (貸)預金  5万円
代表者Aの会計 (借)預金   5万円 (貸)立替金 5万円

設立発起人または代表者は、立替金の内訳を一覧にしておく必要があります。

※本項は、農業会議を通じて、公認会計士等に確認。

 

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