農林水産省と全国担い手育成総合支援協議会では昭和61年から毎年、意欲と能力のある農業者の一層の経営発展を図ることを目的に優れた経営を実践している農業経営体を表彰する「全国優良経営体表彰」を実施しています。
今年度は、昨年山口県集落営農法人優良経営体表彰で、山口県知事賞を受賞した山口市阿東の「農事組合法人片山」を推薦しました。
同法人は、山口市北部の阿東徳佐地区で約50haの経営を展開している法人です。
(主要作物:水稲38.6㏊、麦5.7㏊、大豆9.6㏊、露地野菜2.9㏊、施設野菜50㎡)
水稲作と大豆作を基本に、女性の力を活かし露地野菜を導入しています。
また、准高冷地で導入の難しい裏作の麦作(大麦・小麦)にも取組んでいます。法人組織での技術力も安定しており、水稲・大豆・麦とも毎年、一定の収量を維持しており、周年作付けによる雇用体制を実現し、経営理念を実現されています。
経営規模は、農業経営改善計画目標の89%を達成しており、農業所得では、総売上高、農業売上高とも、計画目標の114~115%。営業利益、経常利益は目標の144~163%であり、収益性、成長性とも良好な成績です。
スマート農業機械の導入を進め、ICT を活用し、作業記録や作物の生育状況等の「見える化」を進め、全員で共有化できる体制を実現しておられます。また、高齢化に伴い、若い従業員の雇用を図ることとし、就業規則の整備を進め、求人ガイダンスに積極的に参加。従業員休憩所(更衣室・男女別トイレ、シャワー施設)を整備し20歳代の女性従業員2名を雇用しました。今後も2名程度の雇用を行い、世代交代を進める予定です。
こうした取り組みが評価され、全国担い手育成総合支援協議会会長賞を受賞されました。
表彰式は、「全国農業担い手サミットinかごしま」が開催された鹿児島県鹿児島市で行われ、農事組合法人片山山根勝正代表理事が出席され、全国担い手育成総合支援協議会國井会長から表彰状を授与されました。

【近年の受賞状況】
令和6年度 ・農事組合法人新西 農林水産省経営局長賞(経営改善部門) 令和5年度 ・農事組合法人あいさいの里 全国担い手育成総合支援協議会長賞(経営改善部門) 令和4年度 ・農事組合法人松屋 全国担い手育成総合支援協議会長賞(経営改善部門) 令和3年度 ・農事組合法人ふるさと吉見 農林水産省経営局長賞を受賞(経営改善部門) 令和2年度 ・農事組合法人ほんごうファーム 全国担い手育成総合支援協議会長賞(経営改善部門) 令和元年度 ・農事組合法人二島西 全国担い手育成総合支援協議会長賞(経営改善部門) 平成30年度 ・有限会社船方総合農場 農林水産大臣賞を受賞(6次産業化部門) ・農事組合法人ファーム17 農林水産省経営局長賞を受賞(経営改善部門) 平成28年度 ・農事組合法人河原(かわら) 全国担い手総合支援協議会長賞(集落営農部門)

